特別審理官の判定に異議のある場合、あるいは判定結果自体は認めるが、なお日本に在留する特別の許可(在留特別許可)を希望する場合は、法務大臣に異議を申出ることができます(入管法49条1項)。

法務大臣は、異議の申出に理由があるかどうかを裁決します(49条3項)。

1.法務大臣が異議の申出に理由があると裁決したときは、容疑者は放免されます。

2.法務大臣が異議の申出に理由がないと裁決したときは、主任審査官は退去強制令書を発付します。

このうち、法務大臣が異議の申出に理由がないと裁決したときでも、容疑者の在留を特別に許可するかどうかの判断ができます(50条1項)。これを在留特別許可といいます。

在留特別許可の要件は、入管法50条に規定されています。

(法務大臣の裁決の特例)
第五十条  法務大臣は、前条第三項の裁決に当たつて、異議の申出が理由がないと認める場合でも、当該容疑者が次の各号のいずれかに該当するときは、その者の在留を特別に許可することができる。
一  永住許可を受けているとき。
二  かつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるとき。
三  人身取引等により他人の支配下に置かれて本邦に在留するものであるとき。
四  その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき。
2  前項の場合には、法務大臣は、法務省令で定めるところにより、在留資格及び在留期間を決定し、その他必要と認める条件を付することができる。
3  法務大臣は、第一項の規定による許可(在留資格の決定を伴うものに限る。)をする場合において、当該外国人が中長期在留者となるときは、入国審査官に、当該外国人に対し、在留カードを交付させるものとする。
4  第一項の許可は、前条第四項の規定の適用については、異議の申出が理由がある旨の裁決とみなす。

法務大臣は、退去強制事由に該当する外国人であっても在留を許可する権限を有しています。

その判断は入管法50条1項4号が「その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき」と規定していることから、法務大臣の広い裁量に基づくことになります。

法務省は、入管法50条1項4号の裁決にあたっての考え方を示すガイドラインを発表していますので、在留特別許可を求める場合は、このガイドラインを基準として検討していくことになります。

在留特別許可に係るガイドライン

プロフィール

在留調査チーム高度な調査に基づく在留特別許可手続きで強制送還をストップ! 法律調査と事実調査の専門調査員が連携して在留特別許可に関する書類を作成します。収容案件では即時面会を実現して仮放免許可申請に備えます。在留調査チームは徹底した法律調査と事実調査を行う在留特別許可の専門チームです。