在留特別許可を扱う行政書士は、事件を受任すると法的手続きのために本人と家族にヒアリングを行います。

収容案件なら被収容者に面会し、どういう経緯で収容されることになったのか、これまでの在留状況がどうだったかなど詳しく聞くことになります。家族に対しても同様、本国の親族や仕事の状況、犯罪歴の有無など調査項目は多岐にわたります。

在留特別許可には定型的な書式はありませんが、入国管理局から一定の書式が示されることがあります。これらの書式を見れば、ある程度どういう項目が在留特別許可の審査対象になるのかがわかります。また行政書士の先輩方が出版している書籍にも参考書式が載っています。でもそれだけでは不十分です。

では、何をどこま書けばよいのでしょうか。

この点については幸いにも法務省のホームページに「在留特別許可に係るガイドライン」が掲載されています。在留特別許可がされた事案とともに在留特別許可がされなかった事案も掲載されています。これらを見れば、おおよそどのようなケースで在留特別許可が得られるのかのボーダーラインがわかるでしょう。

多くの行政書士は入管法等の法令はもとより、在留特別許可に係るガイドライン、在留特別許可の過去の事例、さらに自分がこれまで受任した事件の結果などから、在留特別許可が得られるかどうかの見込みを立て、必要書類を検討しています。

過去の在留特別許可の事例からボーダーラインを見極めることは重要です。

しかし目の前の事件の結果を推測する際、類似の事件の結果を見るだけでは不十分です。過去の事例において入管法等の法令および在留特別許可に係るガイドラインを基礎に、法務大臣がどういった判断枠組みによって在留特別許可について許否の判断を下したのかという点を考察しなければなりません。

ここが最大の勝負どころといえます。

判断枠組みがわかれば、許可される枠組みに事実を落とし込む形で理由書を構成すればよいからです。

多くの行政書士は「小さな子どももあり日本に在留する特別の理由があります。これからは法律を守り家族とともに真面目に生きていきます」と理由書に書きます。もちろん大事な内容ですが、事情を説明するだけでは不十分なのです。

ポイントは法務大臣の裁量の基礎となる判断枠組みにあわせて主張することです。

プロフィール

在留調査チーム高度な調査に基づく在留特別許可手続きで強制送還をストップ! 法律調査と事実調査の専門調査員が連携して在留特別許可に関する書類を作成します。収容案件では即時面会を実現して仮放免許可申請に備えます。在留調査チームは徹底した法律調査と事実調査を行う在留特別許可の専門チームです。